「アクセス解析って、毎月なにを見ればいいの?」GA4とSearch Console、まず見ておきたいところ
毎月お出ししているアクセスのレポートに、最近、AIまわりの数字も入れるようにしました。
GA4の「AI アシスタント」という行と、Search Consoleの「AIの回答の中での表示回数」です。
そのレポートをお渡ししたとき、ある会社でWebを担当されている方から、こんなことを言われました。
「数字が増えているのは分かるんです。でも正直、自分で開いたときに、毎月どこを見ればいいのか、いまだによく分からなくて」
これ、本当によく聞くお話です。
GA4もSearch Consoleも、開けば数字はいくらでも出てきます。
出てきすぎて、どこから見ればいいのか迷ってしまうんですよね。
今日は、毎月まず見ておきたいところと、そのときに私が気にしていることを書いてみます。
いつもの記事より、少しだけ踏み込んだお話です。
GA4とSearch Consoleを一度でも開いたことがある方なら、画面を追いながら読んでいただけると思います。
まずは、この4つを見ておけば大丈夫です
アクセス解析というと、細かい数字を全部見なければいけない気がしてしまいます。
でも、まず見ておくところは、大きく分けて次の4つで十分だと私は考えています。
- ゴールまで進んだ人は、何人いたか
- どこから来たか
- 最初にどのページで迎えたか
- 検索で、どんな言葉から見つけてもらえているか
1〜3はGA4、4はSearch Consoleで見ます。
順番にも意味があって、ゴールから先に見ます。
アクセスの数から見始めると、増えた減ったに気持ちが引っぱられて、肝心の問い合わせや予約の話にたどり着く前に疲れてしまうんですよね。
比べる相手も、最初に決めておくと楽です。
私は、前の月と、去年の同じ月の2つと比べています。
これは後半でもう少し書きます。
やること:サイトのゴールが何か(問い合わせ、予約、資料請求、電話など)を一度書き出してみると、毎月見る場所が自然と絞れてくると思います。
1. まず、ゴールまで進んだ人の数を見る
GA4では、問い合わせや予約のような大事な行動を「キーイベント」として設定します。
2024年3月に、それまでの「コンバージョン」から名前が変わりました。
Google広告のほうの「コンバージョン」と区別するためです。
毎月まず見るのは、このキーイベントの数です。
ここで一度確かめておきたいのが、そもそも計測がつながっているかどうかです。
問い合わせフォームや予約の画面が別のサービスで動いている場合、送信の完了までGA4で追えていないことがあります。
電話番号のタップも、設定しなければ数えられません。
「キーイベントがずっと0件」「先月から急に0件になった」というときは、お客様が来ていないのではなく、計測が途切れているだけということもあります。
サイトを直した、フォームを入れ替えた、というタイミングは特に気をつけたいところです。
ゴールの数が分かると、来た人のうち何%がゴールまで進んだか、という割合も見えてきます。
この割合の目安や、業種によって見方が違うお話は、「コンバージョン率って、どれくらいあればいいの?」の記事に書きました。
やること:GA4の管理画面で、キーイベントの一覧に何が入っているかを一度のぞいてみると、「電話は数えていなかった」のような発見があるかもしれません。
2. どこから来たかは、「トラフィック獲得」で見る
次に、来た人の入口を見ます。
GA4の「レポート」から「集客」、「トラフィック獲得」と進み、表の項目を「セッションのデフォルト チャネル グループ」にすると、入口ごとに数字が並びます。
並ぶのは、だいたいこんな行です。
| チャネル | どんな入口か |
|---|---|
| オーガニック検索 | Googleなどの検索結果から(広告以外) |
| 直接 | ブックマークや、URLを直接入力して |
| 参照 | ほかのサイトのリンクから |
| オーガニック ソーシャル | InstagramなどのSNSから(広告以外) |
| 有料検索 | 検索広告から |
| AI アシスタント | ChatGPTなどのAIの回答から |
ここで見るのは、数の多い少ないだけではありません。
私は、行ごとに「キーイベント」の列もあわせて見ます。
たとえば、SNSから来る人は多いけれど、ゴールまで進むのは検索から来た人が中心、ということはよくあります。
逆に、数は少ないのに、来た人がよく問い合わせてくれる入口もあります。
数だけを見ていると、そういう入口を見落としてしまうんですよね。
「直接」が多いときは、少しだけ疑ってみる
「直接」は、URLを入力したりブックマークから来たりした人の行です。
ただ実際には、入口が分からなかったアクセスもここに入ってきます。
LINEやメルマガで送ったリンク、チラシのQRコードなどは、そのままだと「直接」に混ざってしまうことがあります。
リンクに目印(UTMパラメータと呼ばれるものです)をつけておくと、どの配信から来たかを分けて見られるようになります。
紙のチラシやメルマガをよく出している会社ほど、ここを整えると、数字の見え方がずいぶん変わってきます。
「AI アシスタント」の行が加わりました
2026年5月から、この一覧に「AI アシスタント」という行が加わりました。
ChatGPT、Gemini、Copilotなどからサイトに来た人が、ここにまとまります。
こちらで何か設定する必要はありません。
気をつけたいのが、GoogleのAIによる概要(検索結果の上に出るAIの回答)やAIモードから来た人は、この行ではなく「オーガニック検索」に入ることです。
Googleのヘルプにも、そう書かれています。
もう一つ、この行に出てくるのは、AIの回答からリンクを押して来てくれた人だけです。
AIの中で名前を挙げてもらっても、そのまま電話をかけた人や、あとで社名を検索し直した人は、ここには出てきません。
なので、「AI アシスタントの行が小さいから、AIでは紹介されていない」とは言い切れない、と私は考えています。
数が少なくても、毎月の動きを追っておく価値のある行です。
AIに選ばれるために整えておきたいことは、「AI対策って、結局なにをすればいいの?」の記事に書いています。
やること:トラフィック獲得の表で、入口ごとの「キーイベント」の数を見比べてみると、これから力を入れたい入口が見えてくると思います。
3. ページは、「最初に迎えたページ」から見る
ページごとの数字は、「ページとスクリーン」のレポートで見ている方が多いと思います。
どのページが何回見られたかが分かる画面です。
私が毎月まず見るのは、そちらより「ランディング ページ」のレポートです。
お客様がサイトに来て、最初に開いたページの一覧です。
トップページから入ってくる人ばかりではありません。
検索から、ブログの記事や料金のページ、事例のページに直接入ってくる人もたくさんいます。
その人にとっては、そのページがサイトの玄関なんですよね。
この一覧では、ページごとに「エンゲージメント率」もあわせて見ています。
エンゲージメント率は、同じページの先月と比べる
GA4では、次のどれかにあてはまる訪問を「エンゲージメントのあったセッション」として数えます。
- 10秒以上見てくれた
- キーイベントが起きた
- 2ページ以上見てくれた
その割合がエンゲージメント率です。
反対に、どれにもあてはまらなかった割合が直帰率です。
この数字は、ページの役割によって大きく変わります。
電話番号や地図を確かめに来る人が多いページは、すぐに用が済むので、低めに出ても不思議ではありません。
ページ同士で比べるより、同じページの先月や去年と比べるほうが役に立つ、と私は思っています。
よく見られているのに、エンゲージメント率が下がってきたページがあれば、中身が古くなっていないか、探している情報にすぐたどり着けるか、を見直すきっかけになります。
やること:ランディング ページの一覧で、上から5つくらいのページを実際にスマホで開いてみると、数字だけでは分からない気づきがあると思います。
4. Search Consoleでは、「表示されているのに、押されていない言葉」を探す
GA4は、サイトに来てからのことを見るツールです。
サイトに来る前、検索結果でどう見られているかは、Search Consoleで見ます。
「検索結果」のパフォーマンスの画面では、検索された言葉(クエリ)ごとに、表示回数、クリック数、クリック率、平均掲載順位が並びます。
ここで私が毎月探しているのは、「表示回数は多いのに、クリックが少ない言葉」です。
順位はそれなりに上なのにクリックされていないなら、検索結果に出ているページのタイトルや説明文が、探している人の気持ちと少しずれているのかもしれません。
順位を上げるには時間がかかりますが、タイトルや説明文の見直しは、比較的すぐに試せます。
反対に、思ってもみなかった言葉で見つけてもらえていることもあります。
それは、お客様が本当はどんな言葉で探しているかのヒントです。
記事やページを増やすときのネタ帳として、とても役に立ちます。
AIの回答の中での表示回数も、見られるようになりました
Search Consoleには、2026年6月に、生成AIのパフォーマンスのレポートが加わりました。
順番に広がっていき、8月31日には世界中のすべてのサイトで使えるようになっています。
GoogleのAIによる概要やAIモードの中で、自分のサイトへのリンクが何回表示されたかが、ページ、国、デバイス、日付ごとに分かります。
ただ、いま分かるのは表示回数だけで、クリック数は出てきません。
AIの中での表示がまだ少ないサイトでは、レポートそのものが出てこないこともあります。
もう一つ覚えておきたいのが、この表示回数は、いつもの「検索結果」のパフォーマンスの数字にも含まれていることです。
AIの回答の中での表示が増えた月は、表示回数は伸びているのに、クリック数はそれほど変わらない、ということも考えられます。
クリック率が下がったように見えても、すぐに慌てなくていい場面かもしれません。
やること:Search Consoleで表示回数の多い順に並べ替えて、クリック率の低い言葉を3つほど書き出してみると、タイトルを見直すページの候補が見えてくると思います。
先月とだけでなく、去年の同じ月とも比べたい
毎月の数字は、季節で大きく動きます。
宿なら連休の前、ほかの業種にも、毎年お客様が動き出す時期があると思います。
先月より減ったと思っても、去年の同じ月と比べると増えている。
そんなことは本当によくあります。
なので私は、いつもこの2つを並べて見るようにしています。
ここで一つ、GA4で確かめておきたい設定があります。
「データの保持」です。
GA4の標準のレポートは、この設定に関係なく過去の数字を見られます。
ただ、「探索」という自分で表を組み立てる機能では、保持期間より前のデータは表示されません。
標準のプロパティでは、イベントデータの保持期間を2か月か14か月から選べます。
2か月のままだと、探索で去年の同じ月と比べることはできません。
保持期間はあとから延ばせますが、すでに消えてしまったデータは戻ってきません。
早めに一度、確かめておくと安心です。
Search Consoleのほうは、過去16か月分の数字を見られます。
こちらも、去年の同じ月との比較に使えます。
やること:GA4の管理画面で「データの保持」を開いて、保持期間が何か月になっているかを一度確かめてみると、来年の今ごろの比較がぐっと楽になると思います。
数字が大きく動いた月は、まず「サイトの外」を思い出す
急に増えた、急に減った。
そういう月は、原因を数字の中だけで探そうとしても、なかなか見つかりません。
私がまず思い出すようにしているのは、その月にサイトの外で何があったかです。
- 広告を出し始めた、止めた、予算を変えた
- テレビや新聞、ほかのサイトで紹介された
- キャンペーンやイベントを告知した
- サイトを直した、ページを増やした、フォームを入れ替えた
- 連休や天気、地域の催しがあった
こうした出来事を、月ごとに一行ずつメモしておくだけで、半年後、一年後に数字を見返したときの分かりやすさがまるで違います。
担当の方が替わったときの引き継ぎも、ずっと楽になります。
Googleの検索の仕組みが更新されて、順位が動くこともあります。
ここは自分たちでは決められない部分です。
慌てて大きく作り直すより、何か月か様子を見ながら、お客様にとって分かりやすいページになっているかを見直していくほうがいいのではないかと思っています。
やること:毎月の数字の横に、その月の出来事を一行だけ書く欄をつくっておくと、見返すときにきっと助けになると思います。
月に一度、30分。見たあとに、一つだけ決める
ここまでを毎月の流れにすると、こんな形になります。
| 見る画面 | 見ること | ツール |
|---|---|---|
| キーイベント | ゴールまで進んだ人の数。計測が途切れていないか | GA4 |
| トラフィック獲得 | 入口ごとの数と、入口ごとのキーイベント | GA4 |
| ランディング ページ | 最初に開かれたページと、エンゲージメント率の変化 | GA4 |
| 検索結果のパフォーマンス | 表示は多いのに、押されていない言葉 | Search Console |
| 生成AIのパフォーマンス | AIの回答の中での表示回数の動き | Search Console |
慣れてくれば、30分くらいで一周できると思います。
そして私がいちばん大事にしているのが、見たあとに「来月やることを一つだけ決める」ことです。
タイトルを一つ直す。
よく見られているページに、問い合わせへの案内を足す。
メルマガのリンクに目印をつける。
それくらいの小さなことで十分です。
数字を見ることが目的になってしまうと、毎月のレポートは読んで終わりになりがちです。
一つでも手を動かすと、翌月のレポートを開くのが、少し楽しみになるんですよね。
参考までに。リセラが毎月お出ししているレポートの中身
ここまでは、まず見ておくところのお話でした。
運用をお預かりしているサイトでは、リセラは毎月、もう少したくさんのことを見ています。
参考までに、どんなことを見て、何をお出ししているのかを、軽くご紹介させてください。
見ていること(分析)
| ツール | 項目 | どんなことを見ているか |
|---|---|---|
| GA4 | 基本の数字 | 訪問の数、ユーザーの数、エンゲージメント率、キーイベントなどの月ごとの動き |
| GA4 | 入口ごとの数字 | どの入口から来て、どの入口の人がゴールまで進んでいるか |
| GA4 | ゴールにつながっているページ | ゴールまで進んだ人がよく見ているページを、サイト全体と比べて、差の大きさ(倍率)で見る |
| GA4 | ゴールまで進んだ人の動き | 問い合わせや予約をした人が、その前にどんなページを見ていたか |
| Search Console | 月ごとの検索の数字 | 検索の言葉、表示回数、クリック、順位の動き |
| Search Console | AIの中での表示 | AIによる概要やAIモードの中での表示回数の動き |
| Search Console | 16か月の流れ | 長い期間の動きに、Googleの大きな更新(コアアップデート)の時期を重ねて見る |
| Search Console ほか | 検索順位の追跡 | 狙っている言葉の順位を、SEOのツールもあわせて追いかける |
| Googleビジネスプロフィール | Googleマップの基本の数字 | 地図での表示、電話やルート検索などの動き |
| Googleビジネスプロフィール | 投稿の状況 | 投稿の頻度と、その反応 |
| GA4・Search Console | 特定のページやディレクトリ | ブログ、事例、採用など、テーマを決めて深く見る |
| Microsoft Clarity | ヒートマップ | ページのどこまで読まれて、どこが押されているか(無料で使えるので、とてもありがたいツールです) |
お出ししていること(提案と報告)
- 問い合わせや予約のボタン、案内の見直しの提案
- 入口を増やしたり、整えたりする提案
- 問い合わせや予約の数と割合を、もう一段高めていくための提案
- 前の月に手を入れたことの、効果のふり返り
それぞれの中身は、また別の機会に、少しずつ書いてみようと思います。
ただ、見ている数字が増えても、大事にしていることは、さっきの「見たあとに一つだけ決める」と同じです。
数字をお出しして終わりではなく、そこから「来月なにをするか」を一緒に決めるところまでを、毎月の運営サポートとしてお手伝いしています。
「計測の設定が合っているかだけ見てほしい」というご相談も、お気軽にどうぞ。
最後に
アクセス解析は、全部の数字を理解しようとすると、どうしても続きません。
ゴールから見る。
入口を見る。
最初に迎えたページを見る。
検索での見つけられ方を見る。
そして、去年の同じ月と比べる。
まずはこれだけでも、毎月のレポートはずいぶん読みやすくなると思います。
AIからの入口が見えるようになって、これから数字の見方は少しずつ変わっていくはずです。
それでも、お客様をゴールまで案内できているか、という見るべき軸は、たぶん変わらないんじゃないかと思っています。
「自分たちのGA4、ちゃんと数えられているのかな」という、ざっくりした段階でまったく問題ありません。
数字の見方も、設定の確認も、一緒に整理するところからお手伝いします。
長くなりましたが、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
参照した資料
- デフォルト チャネル グループ(アナリティクス ヘルプ)
- [GA4] エンゲージメント率と直帰率(アナリティクス ヘルプ)
- データの保持(アナリティクス ヘルプ)
- Introducing Search Generative AI performance reports in Search Console(Google 検索セントラル ブログ、2026年6月3日)
- Generative AI performance report (Search)(Search Console ヘルプ)
※本記事の内容は公開時点のものです。GA4やSearch Consoleの画面や機能は、変わることがあります。
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UMEHARA BLOG