「ブログって、書いたほうがいいんですか?」。1本の記事ができるまでを、公開してみます
「ブログって、やっぱり書いたほうがいいんですか?」
打ち合わせの終わりぎわに、こう聞かれることがよくあります。
そのあとに続くのは、だいたい同じ言葉です。
「書いたほうがいいとは思うんですけど、何を書けばいいか分からなくて」
「時間もないし、続く気がしないんですよね」
その気持ち、とてもよく分かります。
私もこの夏から、このUMEHARA BLOGを書き続けています。
書いてみて、ブログは「思いついたことを書いて、投稿ボタンを押すだけ」の仕事ではないな、と改めて感じています。
先に答えを書いておくと、私は、会社のブログは書いたほうがいいと思っています。
ただ、それを言葉で説明するより、実際に何をしているかを見てもらったほうが早い気がしました。
今日は、私が1本の記事を書き上げるまでに、何をしているのかを公開してみます。
そもそも、会社のブログは何のために書くの?
工程の話に入る前に、私がブログを書いている理由を、少しだけ書かせてください。
ひとつは、検索で見つけてもらうための入口をつくることです。
会社の名前を知らない方は、名前では探せません。
でも、「ホームページ 制作費 相場」「Web広告 少額から」「検索順位 上げたい」のように、困っていることや気になっていることでは検索します。
その言葉に答える記事があれば、そこが会社を知ってもらう最初の入口になります。
もうひとつは、相談する前に、人柄や考え方を知ってもらうことです。
初めての相手に相談するのって、けっこう勇気がいりますよね。
相手がどんな人なのか、どんな考え方で仕事をしているのかが分からないと、なかなか一歩目が出ません。
ブログを読んでもらえれば、そこが少しだけ見えるようになります。
サービスのページは「何をしているか」を伝える場所。
ブログは「どう考えて、どう向き合っているか」を伝える場所。
私は、そんなふうに分けて考えています。
書くと決めて、最初につくったのは「続けられる仕組み」でした
じつは私も、お客様には「ブログは書いたほうがいいですよ」とお伝えし続けてきました。
一方で、自分のブログは、お客様のサイトに向き合う時間を優先して、後回しにしてきたところがあります。
それが、自社サイトのリニューアルを機に変わりました。
これからはWeb集客にもっと力を入れていく、と社内で方針を決めたんです。
その一環として、最初につくったのは、記事そのものではなく、続けられる体制でした。
ブログを書くことを、空いた時間にやる仕事ではなく、ルーティンの業務として日々のスケジュールに組み込む。
「時間ができたら書こう」だと、その時間はなかなか来ないんですよね。
それから、AIが執筆の助手として働いてくれるようになって、以前よりだいぶ書きやすくなったのも事実です。
このあたりは、工程の中でもう少しくわしく書きます。
「続ける自信がない」「ネタがない」と思われている方には、この先の話が、少し役に立つかもしれません。
1本の記事ができるまで
記事によって細かいところは変わりますが、だいたいこんな流れで1本ができあがります。
| 工程 | やること |
|---|---|
| 1. ネタを拾う | お客様との会話や、日々の仕事の中から、書きたいことを見つける |
| 2. 読む人を決める | だれに向けて、何を持ち帰ってもらうかを決める |
| 3. 調べる・確かめる | アクセス解析や検索のされ方、世の中の動きを調べ、数字や制度の元の資料を確かめる |
| 4. 下書きする | 見出しを立てて、本文を書く |
| 5. 読み返して直す | 言い回しや、伝わり方を何度も直す |
| 6. 画像を用意する | アイキャッチや、表・図を用意する |
| 7. 公開する | タイトル、説明文、関連記事などを整えて公開する |
| 8. 公開したあと | 読まれ方を見て、書き足したり、つなげたりする |
実際に「書いている」のは、この中の4だけなんですよね。
その前後に、細かな仕事がたくさんあります。
ひとつずつ見ていきます。
1. ネタは、お客様の一言から拾う
記事のネタは、ほとんどがお客様との会話から生まれています。
「広告、やってみたいけど、どれだけ効果があるの?」
「コンバージョン率って、どれくらいあればいいんでしょう」
「Googleマップで見ました、って言われることが増えたんです」
打ち合わせの中で、こういう言葉が出てきたら、あとでメモに残すようにしています。
1社だけでなく、何社かで同じことを聞かれたら、それはもう記事にしていいサインだと思っています。
ひとりが聞いてくださったことは、きっとほかにも同じことで迷っている方がいるはずなので。
このブログのタイトルの多くが、お客様の言葉から始まっているのは、そのためです。
2. だれに向けて書くかを決める
ネタが決まったら、次はだれに読んでほしいかを決めます。
旅館で予約や販促を担当されている方なのか。
工務店の社長さんなのか。
業種を問わず、Webの担当になったばかりの方なのか。
ここがぶれると、途中で話があちこちに行ってしまいます。
同時に、私自身が出会いたい方、リセラとしてお力になれる可能性がある方に届いてくれたらいいな、という気持ちも込めて書いています。
あわせて、読み終わったときに何を持ち帰ってほしいかも決めておきます。
読み終わっても何もできない記事にはしたくないので、「明日からこれをやってみよう」と思えることを、ひとつは入れるようにしています。
3. 調べる・確かめる
テーマと読む人が決まったら、調べものです。
ここは、思っていた以上に時間がかかる工程です。
どんな言葉で探されているかを調べる
まずは、そのテーマがどんな言葉で検索されているのかを調べます。
お客様が打ち合わせで使う言葉と、検索するときに使う言葉は、少し違うことがよくあるんです。
自社サイトのアクセス解析で、どの記事がどんな言葉で読まれているかも見ています。
読まれている記事の近くに、まだ書いていない話がないか。ここから次のテーマが見つかることも多いです。
世の中の動きを追う
Googleの検索の仕組みや、地図、SNS、AIの使われ方は、毎月のように変わっていきます。
記事の中身が古くならないように、いま何が起きているのかも確かめてから書くようにしています。
数字や制度は、元の資料まで確かめる
数字や制度に触れるときは、ネットで見かけた説明ではなく、元の資料まで確かめます。
たとえば、ある制度について書こうとしたときのこと。
検索して上のほうに出てくる記事の多くが、同じ説明をしていました。
でも、元の資料を開いてみると、年度が変わって条件が更新されていたんです。
よく見かけていた説明は、前の年度のものだったんですね。
よく見かける説明だから正しい、とは限らない。
読んだ方が、その情報をもとに動いても困らないように確かめる。
書き手として、ここはいちばん大事にしているところかもしれません。
4. 下書きする
ここでようやく、書く作業です。
まず見出しを並べて、話の順番を決めます。
読む方が知りたい順番と、私が話したい順番は、だいたいずれているので、ここで何度か入れ替えます。
先ほども少し触れましたが、最近はAIが執筆の助手として、とても活躍してくれています。
情報を集めてくれたり、構成のたたき台を出してくれたり。ひとりで机に向かっていたころより、ずいぶん心強くなりました。
ただ、どのお客様の一言から書くか、どんな現場の話を入れるか、最後の言い回しをどうするかは、自分で決めています。
普段お客様とお話ししているときの言葉で、書きたいんですよね。
頼れる助手と相談しながら、中身は自分の経験で書く。いまは、そんな二人三脚です。
5. 読み返して直す。じつは、ここがいちばん長い
下書きができたら、読み返して直します。
そして、この工程がいちばん時間がかかります。
読み返しながら確かめているのは、こんなところです。
- スマートフォンで読んだときに、一文が長すぎないか
- 専門用語を、かみくだかないまま使っていないか
- 話の順番が、読む方の知りたい順番になっているか
- タイトルと中身が、ずれていないか
- 読み終えたあとに、次の一歩が分かるか
一文を直すと、前後の文も気になってきて、気づけば段落ごと書き直していることもあります。
タイトルも、最初に決めたものから何度も変わります。
記事の中身が固まってきてから、「この記事にいちばん合う一言はどれだろう」と考え直すことが多いです。
読む方にとっては、さらっと読める数分。
でも、そのさらっと読める感じをつくるために、いちばん手をかけているのがこの工程です。
6. 画像を用意する
記事の一覧やSNSで最初に目に入るのは、タイトルとアイキャッチの画像です。
フリー素材を使えば早いのですが、どこかで見たような写真だと、記事の中身まで印象に残りにくいんですよね。
なので、記事のテーマがひと目で伝わる場面を考えて、毎回つくるようにしています。
じつはこのブログのアイキャッチは、ChatGPTで生成しています。
どんな場面にしたいかを言葉で伝えて、つくってもらう。ただ、一度でうまくいくことは少なくて、「これだと何の記事か分からないな」と何度か作り直すこともあります。
本文の中では、比べたい内容は表に、流れのあるものは順番に並べる、というように、文章だけで伝えにくいところを整理します。
7. 公開する
公開の前には、タイトルのほかに、検索結果に表示される説明文や、記事のタグ、関連記事を整えます。
特に関連記事は、意外と大事だと思っています。
1本の記事を読み終えた方が、近いテーマの記事に進めるようにしておくと、ブログ全体が「読み物の棚」のようにつながっていきます。
記事が増えてきたら、古い記事の関連記事も見直して、新しい記事へつながるように更新しています。
8. 公開したあとも、記事は育っていく
公開して終わり、ではありません。
どんな言葉で検索されて読まれているのか。
どの記事から、ほかのページや問い合わせに進んでもらえているのか。
こうした数字を見ながら、足りないところを書き足したり、次の記事のテーマにつなげたりしています。
実際、ひとつの記事の中で「これはまた別の機会に書きます」と書いたことが、そのまま次の記事になることもあります。
記事が記事を呼んで、少しずつ棚が埋まっていく。
この感じは、書き続けてみて初めて分かったことでした。
書き続けてみて、感じていること
書き始めて数か月ですが、変化も出てきています。
ひとつは、検索から読みに来てくださる方が、日に日に増えていることです。
記事の数が増えるほど、入口も増えていく。
当たり前といえば当たり前なのですが、数字で見えてくると、実感も湧いてきます。
もうひとつは、「ブログを読みました」と言って、ご相談をいただけることです。
記事を読んでくださった方は、私たちの考え方をある程度知ったうえで連絡をくださるので、最初の打ち合わせから、濃いお話ができるんですよね。
「この記事に書いてあった、あの話をもう少し聞きたくて」と言っていただけると、本当にうれしくなります。
もちろん、ブログを書けばすぐに問い合わせが増える、というものではありません。
時間はかかります。
それでも、書いた記事は消えずに残って、毎日だれかの検索に答えてくれます。
積み重なっていく仕事だと感じています。
「書いたほうがいいですか?」への、私の答え
最初の質問に戻ります。
ブログは、書いたほうがいいと思います。
ただし、無理のない形で、です。
これから始める方には、こんなふうにお伝えしています。
- 最初は月に1本からで十分です
- ネタは、お客様によく聞かれることから選ぶ
- だれに向けて書くかを、ひとり決めてから書く
- 完璧を目指さず、公開してから書き足してもいい
- 書くのが苦手なら、話した内容をまとめてもらう方法もある
特に最後の方法は、意外とおすすめです。
書こうとすると手が止まる方でも、「お客様によく聞かれることを教えてください」とお聞きすると、たくさん話してくださることが多いんです。
そこからもう一歩進めて、お話で伝えていただいたことをもとに、記事の企画をひとつのプロジェクトとして立ち上げ、続けて運用していく。
これが、コンテンツマーケティングと呼ばれているものです。
ホームページと似ているようで、少し別物なんですよね。
目的は、まるごと集客です。
でも、営業っぽくも、広告っぽくもない。
読んだ方に嫌われない、むしろ「役に立った」と思ってもらえる記事が、サイトの中に少しずつ生まれていく。
そんなイメージに近いと思っています。
最後に
1本の記事は、読む方にとってはほんの数分です。
でも、その裏には、お客様の一言を拾って、調べて、書いて、何度も読み返して、という小さな積み重ねがあります。
そして、その積み重ねが、まだ出会っていないお客様との、最初の出会いになってくれます。
「ブログを始めたいけど、何から書けばいいか分からない」
「前に書いていたけど、止まってしまっている」
そんな段階のご相談で、まったく問題ありません。
ネタの拾い方や、だれに向けて書くかを決めるところから、一緒に考えさせてください。
リセラのコンテンツマーケティングについては、こちらのページにまとめています。
Web集客を始めたばかりの段階で何から手をつけるかは、Web集客の初期にやることの記事にまとめています。
長くなりましたが、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
AUTHOR
UMEHARA BLOG