保守費って、毎月なにをしてもらってるの?その中身、書き出してみます

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Web集客担当 兼 代表の梅原です。

前回、ホームページの制作費に差が出る理由について書きました。
その中で「保守費については別で書きます」とお伝えしたので、今日はその続きです。

制作会社にお支払いいただいている、保守管理費。
これ、いったい何のためのお金なのか。
毎月請求が発生しているけれど、何をしてもらっているのかよく分からない。
そう感じている方、けっこう多いのではないでしょうか。実際、そう聞かれることもあります。

なので今日は、保守費の中身を一つずつ書き出してみます。
そのうえで、保守契約が要らないケース についても書きます。
読み終わったころには、自分のサイトに保守が必要かどうかの判断基準にしていただけると思います。

その前に、コピー機の保守の話を

いきなりですが、コピー機(複合機)の保守契約、結んでいる会社さんは多いと思います。あれが分かりやすい例です。

コピー機でよくあるのが、印刷した枚数をカウントして支払う「カウンター保守契約」という形です。
この契約だと、トナー代も、修理代も、部品交換も、その料金の中に含まれています。
印刷するたびに少しずつ払っていて、故障したら追加料金なしで直してもらえる。
逆に、スポット契約や年間契約の場合は、トナー代が別途かかります。

ちなみにリセラは、複合機の保守契約を結んでいません。
デジタルの書類が中心で、印刷をほとんど使わないからです。
故障したらメーカー修理に出せばいいし、家庭用の複合機で足りてしまうことも多い。
つまり、保守契約が必要かどうかは、使い方によって変わる。 WEBサイトの保守も、似たような感じです。

それでは本題、ホームページの保守費はどうなのか。

先に、リセラのスタンスをお伝えします

正直にお伝えすると、リセラは保守契約をお願いしています。
そして、保守契約がない場合のスポット対応は、作業の単価が高くなる設定にしています。

なぜそうしているのか。理由は、中身を全部書いたあとのほうが伝わると思うので、最後に書きます。

保守費の中身を、一つずつ

1. サーバー管理費

ホームページを公開するには、Webサーバーが必要です。そして、そのサーバーが毎月安定して動き続けていることが、なにより大切になります。

サーバーにも種類があって、クラウド型、仮想型、物理型といった違いがあります。他の利用者と一緒に使う共有サーバーもあれば、自社だけで使う専用サーバーもあります。

このサーバーの利用料や管理費を保守費に含める会社は多いです。一方で、サーバーは別料金です、という会社もまた多い。
どちらが正しいという話ではなく、その会社がどう区切っているか、という違い です。

リセラの場合は、共有サーバーは保守費の中に含めています。専用サーバーや、個別の契約が必要になるケースでは、保守とは切り離してサーバー管理費をいただいています。

2. ドメイン管理費

ドメイン(◯◯.jp のような、サイトの住所にあたるもの)の管理を保守費に含めている会社もあります。

やっていることは、年に一度の更新、WHOIS情報(そのドメインを誰が持っているかの登録情報)の管理、DNSレコード(どのサーバーにつなぐかの設定)の管理など。
普段はそこまで動きのない部分ですが、責任を持って管理し続ける費用 が入っています。

ここは私感ですが、ここ数年でサーバー費もドメイン費もかなり値上がりしています。
その影響もあって、一般的には、保守費とは別にサーバー利用料やドメイン管理費を請求する会社が多くなっています。

3. データ管理費

公開しているデータを、常に最新の状態で管理しておく必要があります。

ページの内容を直したり、画像を差し替えたり、新しいページを足したりするとき、制作時に作成した、大元のデータ、いわゆる一次データが必要になります。
このデータを紛失したり壊したりしないよう、クラウドサーバーやローカルのサーバーで二重、三重に保管しています。

最近は動画も気軽に撮れるようになったので、管理する容量が数十GB、多いときは数百GBになることもあります。
それだけの容量を保管し続けるには、制作会社側に実際のストレージ費用が発生しています。ここがデータ管理費をいただいている理由です。

4. バージョン管理費

公開しているデータのバックアップを取りつつ、いつ、誰が、どのページに、どんな修正を加えたか を記録できるツールを使っています。

これがあると、一度変更した作業を元に戻したいときにすぐ対応できます。
逆にバージョン管理をしていないと、「一年前にやった施策をもう一度やりたい」となったときに、一年前の状態を手作業で作り直すしかなくなります。

履歴として残しておくことで、将来かかるはずだった費用を、実は大きく減らしている。 地味ですが、効いてくる部分です。

5. テストサーバー

公開しているサイトとは別に、テストサイト(クローンサイト)を制作会社側で用意しています。

たとえば、レイアウトが大きく変わるような修正をするとき。
いきなり本番のサイトを触るのではなく、一度テストサーバーに反映して、お客様に確認していただき、OKが出てから本番に反映する。
これが一般的な流れであり、検証もリスクなく実施することができます。

このテストサーバーにも、当然ながら実費がかかっています。

6. セキュリティ保守

サーバー自体のセキュリティ対策と、WordPressやMovable TypeのようなCMS(自分で更新できる仕組み)を使っている場合の、マイナーバージョンアップ、メジャーバージョンアップへの対応。
それから、PHP(サイトを動かしているプログラムの言語)のバージョンが上がったときの不具合対応など。

このあたりは、保守の内容によって対応する範囲が変わります。保守管理費の中に、基本的なセキュリティ対策が含まれていることもあります。

リセラでは、どこまで対応するかによって保守契約の金額を細かく分けています。

7. 脆弱性への対応

運用していくうえで見落としてはいけないのが、脆弱性(ぜいじゃくせい)への対応です。

サーバー側には、攻撃を遮断するファイアウォールや、WAF(Webアプリケーションファイアウォール。
サイトへの不正な通信を見つけて止める仕組み)といったものを備えたり、構築したりします。ただ、サイトの作り方そのものに脆弱性が生まれるケースも多々あります。

たとえば、アニメーションや特殊な動きをつけるJavaScriptというプログラム。
これを効率よく書くためにjQueryというライブラリがよく使われますが、jQueryにもバージョンがあります。
制作した年に最新版を使っていても、数年経てば旧バージョンになる。そして旧バージョンになるほど、セキュリティ面はどんどん弱くなっていきます。

なので脆弱性への対応は、できれば半年に一度、少なくとも年に一度は実施して、サイトを安全な状態に保っておきたいところです。
これはお客様のためでもありますが、いちばん大きい理由は、そのサイトを見にくるエンドユーザーのため です。

8. 万が一のときの対応

保守契約でいちばん安心できるのは、ここだと思います。サイトが表示されなくなった。サイトが改ざんされた。 こういう緊急性の高いトラブルへの対応です。

Webサイトへの攻撃は、みなさんが思っているよりもずっと日常的に、あちこちで起きています。
DoSアタックのように大量のアクセスを自動で送りつけてサーバーをダウンさせる攻撃もあれば、マルウェアを仕込もうとする攻撃もあります。
トロイの木馬という名前は聞いたことがあるかもしれません。

こうした攻撃は、WordPressの脆弱性を突いてきたり、サーバーの中に送り込まれたりします。事前に検知できるものもあれば、なかなか防ぎきれないケースもあります。

万一のときに、すぐサイトを元に戻せる。 ここは保守契約がいちばん効くところです。

9. 軽微な修正への対応

制作会社によっては、ちょっとした修正を保守費の中で対応してくれるところもあります。

リセラも、軽微な修正であれば月に一度、一時間以内までの作業を保守費の中で対応しています。

Web制作会社の作業単価は会社によって幅がありますが、一時間あたり数千円から一万円台というのが一つの目安です(コンサルティングまで含む会社では、もっと上になることもあります)。
なので、軽微な修正が保守に含まれていると、その分だけ費用対効果は上がります。

10. 相談できること

運用のことを考えると、実はこれがいちばん効く保守内容かもしれません。

実装は有料でも、保守契約があれば相談は無料でできる。「これってできますか?」「今こういうことを考えているんですが」と気軽に聞ける状態があるかどうかで、サイトの育ち方は変わります。

相談しやすい関係を保っておくこと。これはお客様にとっても、制作会社にとっても、お互いにメリットのある形だと思っています。

では、保守契約が要らないケースとは

ここまで中身を書いてきましたが、保守費を払いたくない、もったいないと感じる。 そう思われるのは当然だと思います。
実際、保守が要らないケースもあります。いくつか挙げてみます。

サイトをほとんど更新しない場合。

更新の予定がほとんどないなら、最低限の保守で成り立つケースが多いです。完全に保守なしにする場合は、レンタルサーバーとドメインをご自身で用意していただく形になります。
制作のときだけ制作会社に契約を代行してもらって、その後の管理は自社で行う。お客様はサーバーとドメインの支払いだけをする、という形ですね。

静的なページだけで完結するサイト。

セキュリティ的に狙われやすいのは、WordPressのような更新システムが入っていたり、外部と通信するプログラムが動いているサイトです。
更新頻度がなく、そうしたプログラムも入っていないサイトは、極端に狙われにくくなります。そもそも保守を必要としない作りにしてしまう のも、選択肢としてありだと思います。

社内にWebの分かる担当者がいる場合。

サーバーもドメインも自社で管理できて、CMSの更新やバックアップも回せる。
こういう体制があるなら、保守を外に出す必要は薄くなります。

期間が決まっているサイト。

キャンペーンサイトやイベント用のサイトなど、役割が終わったら閉じる前提のものは、長期の保守を前提にしなくてもいい場合があります。

逆に、予約や問い合わせが売上に直結しているサイト、ECサイト、個人情報を扱うサイト、WordPressなどのCMSが入っているサイト。
このあたりは、止まったときや事故が起きたときの損失が大きくなりがちなので、保守は付けておいたほうが安心だと思います。

保守契約をしないときに、気をつけておきたいこと

更新作業の費用が高くなりやすい。

世間一般に、保守契約がない場合は修正費が高めになります。データを預かっていない状態からの作業になるので、通常よりも工数、つまりトータルで要する時間が増えてしまう。
その分、金額も上がってしまう という構造です。具体的にどれくらい変わるのかは、このあとリセラの例で書きます。

ドメインとサーバーの名義を確認しておく。

保守を外すなら、ここは必ず確認してください。ドメインやサーバーが制作会社の名義のままだと、いざ何かあったときに手が出せません。
更新のお知らせが自社に届かず、気づいたらドメインが切れてサイトが消えていた、というのは実際に起こります。名義とログイン情報は、自社で把握しておくのが安全です。

格安の保守にも中身がある。

極端に安い保守プランは、実質サーバー代だけということもあります。これも悪いことではなく、その範囲でやっている というだけです。
ただ、CMSの更新やバックアップまで入っていると思い込んでいると、いざというときに困ってしまいます。

ですので保守を比べるときは、金額の前に 「この金額で、どこまでやってもらえるのか」 を聞いてみてください。
ここまで書いてきた10項目のうち、どれが入っていてどれが入っていないか。それだけで、金額の意味がかなり見えるようになります。

リセラが、保守契約をお願いしている理由

最初に書いた話に戻ります。リセラは、保守契約がない場合のスポット対応を、作業の単価が高くなる設定にしています。目安として、保守契約ありの場合と比べて3〜5割ほど高くなります。

理由は、ここまで書いてきた中身にあります。保守契約があるということは、そのサイトのデータも、修正の履歴も、テスト環境も、こちらでお預かりさせていただいている状態ということですので、修正のご依頼をいただいたときに、その状態からすぐ作業に入れます。

保守がない場合は、毎回そこを確認するところから始まります。
データがどこにあるか、どんな作りになっているか、サーバーに何が入っているか。修正はサーバーのデータを直接触ることになりますし、テスト環境がなければ、必要に応じて用意するところから。
同じ作業でも、たどりつくまでの工数がまったく違うので、その分が単価に乗ってきます。

一回きりのご依頼なら、それでも構わないと思います。ただ、修正や更新が続いていくのであれば、毎回その工数が乗り続けることになります。
結果的にトータルの費用負担をやわらげていただけるように、リセラでは保守契約をお願いしております。

保守費は「保険」に少し似ています

最後に、正直なところを書いておきます。

保守費は、何も起きない月は、本当に何も起きません。 サイトは普通に表示されているし、目に見える動きもない。
その月だけを見れば、何のために払っているんだろうと思うのは当然です。

ただ、その裏では毎月、目に見えない作業が動いています。
CMSやプログラムの更新、データの保管、サーバーの状態の確認。
何も起きていないように見える月ほど、実は静かに手が入っています。
そして何かあった月に、その積み重ねが効いてくる。保険に少し似ている と思っています。

そのうえで、必要かどうかは、サイトの使い方によって変わります。 冒頭のコピー機の話と同じです。
リセラが複合機の保守を結んでいないのは、印刷をほとんど使わないからでした。
ホームページも同じで、更新もせず、システムも入っておらず、止まっても困らないサイトなら、保守なしという選択は十分にありえます。

大事なのは、保守を必要とするか、しないか。中身を知ったうえで決めること。 それに尽きると思っています。

「今払っている保守費、これって妥当なのかな」「うちのサイトは保守が要るのかどうか分からない」。
そういう段階のご相談でも、まったく問題ありません。
リセラは沼津を拠点に、制作から公開後の運用までお手伝いしています。
地元の静岡県東部はもちろん、首都圏から関西・中国地方のお客様まで、全国対応しています。制作&運営プランや料金ページもあわせてご覧ください。

長くなりましたが、最後まで読んでいただき、ありがとうございます。