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「パンフレット、そろそろ作り直そうかな」と思ったら。旅館・ホテルの紙とWeb、一緒に考えたほうがいい理由

Web集客担当の梅原です。

先日、ある宿の女将さんとホームページの打ち合わせをしていたときのことです。

話がひと段落したところで、こう聞かれました。

「パンフレットも、そろそろ作り直そうかなと思っていて。でも、今どき紙って要りますかね?」

このご相談、実はけっこう多いんです。

料金が変わった。写真が古くなってきた。改装した客室が載っていない。在庫が残りわずかになった。

作り直したい理由はあるのに、「ホームページがあるのに、紙にお金をかけていいのかな」と迷ってしまう。

気持ちは、とてもよく分かります。

ただ、私の答えは、「要ります。ただし、ホームページと一緒に考えたほうがいいです」でした。

今日は、旅館・ホテルのパンフレットを作り直すときに、紙とWebをどう分けて、どうつなげるかを書いてみます。

宿のパンフレットは、まだまだ出番があります

Webで予約する方が増えたのは、その通りです。

それでも宿の現場を見ていると、紙のパンフレットが活躍している場面は、思っている以上に多いんですよね。

  • フロントや客室に置いておき、お帰りのときに持って帰ってもらう
  • 観光案内所や、近くのお店に置かせてもらう
  • 旅行会社や、法人・団体のご担当者に渡す
  • 商談会や旅行の展示会で配る
  • 以前泊まってくださった方に、季節のお便りと一緒に送る

宿泊を決めるのは、検索した本人だけとは限りません。

家族旅行なら、「ここ、どうかな」と家の中でパンフレットが回されることもあります。

年配のご両親を連れていく旅なら、画面より紙のほうが話が早い、ということもあるはずです。

旅行会社や法人のご担当者に宿を紹介するときも、まず一冊お渡しできるものがあると、話の入り方が変わります。

紙は、手元に残って、人から人へ渡っていく。

ここは、Webにはなかなかできないところだと思っています。

リピーターの方が「また行きたいね」と思い出すきっかけが、引き出しに残っていた一枚だった。そういうことも、宿では本当によくあります。

バラバラに作ると、少しもったいない

宿のパンフレットとホームページは、別々の会社に、別々の時期に頼んでいることが多いです。

それ自体は、まったく悪いことではありません。

パンフレットは印刷会社さん、ホームページは制作会社、というのは自然な流れです。

ただ、作り直すタイミングが重なっているなら、一緒に考えたほうが得をするところがいくつかあります。

私は大きく4つに分けて考えています。

1. 写真を、まとめて撮れる

いちばん大きいのは、ここです。

撮影は、カメラマンの手配、当日の段取り、客室を空ける調整と、宿側の負担も小さくありません。

パンフレット用とホームページ用で2回撮るより、1回の撮影で両方に使える写真を押さえておくほうが、費用も手間もずっと軽くなります。

ひとつだけ気をつけたいのが、写真の向きです。

ホームページは横長の写真をよく使いますが、パンフレットの表紙は縦長になることが多い。

撮影の日に「この客室は、縦でも1枚押さえておきましょう」と決めておくだけで、あとから困ることが減ります。

撮り方ひとつで客室の印象がどれくらい変わるかは、旅館の撮影の記事で、実際の写真を並べてお見せしています。

2. 言葉と見た目を、そろえられる

宿のキャッチコピー、客室や大浴場の呼び方、ロゴの使い方、色の雰囲気。

紙とWebでここがちぐはぐだと、同じ宿なのに、少し別の宿のように見えてしまいます。

パンフレットで見て気になった方が、スマホで検索してホームページを開く。

そのときに「あ、さっきの宿だ」とすぐ分かるかどうか。

地味ですが、ここがそろっていると、安心して先へ進んでもらいやすくなるんですよね。

3. 載せる情報を、役割で分けられる

ここは、ぜひ考えておいてほしいところです。

パンフレットに料金表やプランを細かく刷り込んでしまうと、料金を改定するたびに刷り直しになります。

「料金が変わったので、在庫を全部捨てました」という話、実は珍しくありません。

なので私は、こんなふうに役割を分けることをおすすめしています。

パンフレット(紙) ホームページ(Web)
向いている情報 宿の世界観、客室や料理の雰囲気、館内の過ごし方、周辺の楽しみ方 料金、プラン、空室、季節のお知らせ、イベント
情報の寿命 数年は変わらないもの 月単位、週単位で変わるもの
得意なこと 手元に残る、人に渡せる、ゆっくり眺めてもらえる すぐ直せる、予約までつなげられる、たくさん載せられる

料金は「詳しくはホームページで」とし、パンフレットには載せないか、別刷りの差し込みにしておく。

これだけで、パンフレットの寿命がずいぶん延びます。

4. 紙からWebへ、橋をかけられる

パンフレットを見て「いいな」と思った方に、次の一歩をどう用意するか。

ここで役に立つのが、QRコードです。

ただ、トップページに飛ばすだけだと、少しもったいないと思っています。

  • 客室のページの近くには、客室の詳しい写真のページへ
  • 裏表紙には、予約のページへ
  • 海外のお客様向けの面には、多言語のページへ

見ている場所に合わせて、飛び先を変えておくと親切です。

もうひとつ、QRコードのURLに目印(パラメータ)をつけておくと、「パンフレットから何人がホームページを見たか」をアクセス解析で数えられるようになります。

紙の効果は見えにくいと言われがちですが、少しだけ見えるようになる。次に作り直すときの判断材料になります。

海外のお客様向けのページについては、インバウンドの記事で書きました。

いまのパンフレット、ここを見てみてください

作り直すかどうか迷っている方は、手元のパンフレットを1冊、机に置いてみてください。

私が打ち合わせで見せていただくときは、だいたいこのあたりを見ています。

  • 写真に、改装前の客室や、いまは出していない料理が写っていないか
  • 料金やプランが、細かく刷り込まれていないか
  • 客室や大浴場の呼び方が、ホームページと同じになっているか
  • QRコードがあるか。あるなら、どこに飛ぶか
  • 観光案内所のラックや、客室の机に置いたときに、サイズが合っているか
  • 海外のお客様が手に取ったとき、何か読めるものがあるか

当てはまるものがいくつかあっても、それは前のパンフレットが悪かったということではありません。

作ったときから、宿のほうが少しずつ変わってきた。むしろ、それだけ宿が動いてきた証拠なんですよね。

ここで気づいたことが、そのまま次のパンフレットの材料になります。

作り直す前に、決めておきたいこと

いきなりデザインの話から入るより、先にこのあたりを整理しておくと、話がとても早く進みます。

誰に、どこで渡すのか

客室に置くのか、観光案内所に置くのか、旅行会社に渡すのか。

渡す相手によって、載せるべき情報も、ちょうどいい厚さも変わります。

1冊ですべてをまかなおうとせず、「宿の紹介用」と「宴会・団体向け」を分けて作る宿もあります。

形とサイズ

三つ折りのリーフレットにするのか、ページ数のある冊子にするのか。

観光案内所のラックに入るサイズかどうかも、意外と見落としやすいところです。

手に取ったときの紙の厚みや手ざわりも、宿の印象の一部になります。

言語

海外からのお客様が増えているなら、英語版を別に作るのか、QRコードで多言語ページに案内するのか。

紙で何か国語も用意するのは大変なので、ここはWebに任せる、という考え方もあります。

写真を撮り直すかどうか

手持ちの写真で進めるのか、撮り直すのか。

改装した場所がある、季節の写真が足りない、という場合は、ホームページとまとめて撮影を考えるいい機会です。

いつまでに必要か

繁忙期の前に間に合わせたいのか、閑散期にじっくり作るのか。

撮影の時期も絡むので、季節から逆算して考えておくと安心です。

費用は、どこで変わるのか

パンフレットの費用は、正直なところ、作り方によってかなり幅があります。

金額が変わるのは、主にこのあたりです。

  • ページ数と、デザインの作り込み
  • 撮影をするかどうか
  • 原稿を宿側で用意するか、制作側で書くか
  • 多言語にするかどうか
  • 印刷の部数、紙の種類、加工(箔押しなど)

見積もりを比べるときは、合計の金額だけでなく、どこまでが含まれているかをそろえて見てみてください。

「デザインは安かったけれど、撮影と原稿は別だった」ということもあるので。

リセラの目安は、制作料金単価表にパンフレットのデザインも含めて載せています。

リセラの場合

リセラはWebの会社ですが、パンフレットやリーフレット、ロゴなどの紙のデザインもお手伝いしています。

パンフレットの制作事例には、宿泊施設のものもいくつか載せています。

撮影から、原稿づくり、デザイン、印刷まで、まとめてご相談いただけます。

印刷会社さんとも提携しているので、色味や紙の質感にこだわりたい場合も大丈夫です。

そして何より、ホームページと同じチームで考えられるので、写真や言葉、情報の分け方をはじめから一緒に組み立てられる。

ここは、私たちのやり方が役に立ちやすいところだと思っています。

もちろん、「パンフレットは長年お付き合いのある印刷会社さんにお願いしたい」という宿もあります。

その場合も、写真のデータや、言葉の方向性をそろえるところだけでも、お手伝いできることはあります。

最後に

紙かWebか、どちらかを選ぶ話ではないと思っています。

紙は、宿の空気を手元に残すもの。Webは、予約までの道をつくるもの。

役割を分けて、きちんとつないでおく。

そうすると、どちらも長く働いてくれるようになります。

「パンフレットの在庫が切れそうだけれど、どう作り直せばいいか分からない」

「ホームページのリニューアルとあわせて、紙のほうも見直したい」

そんな、ざっくりした段階のご相談でも、まったく問題ありません。

今のパンフレットとホームページを並べて見ながら、何を紙に残して、何をWebに任せるか。そこから一緒に考えるのが得意です。

宿のホームページ全体の考え方は、旅館・ホテルのホームページ制作の記事にも書いています。

長くなりましたが、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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