【Instagram運用の自動化】API×AIで試した方法をご紹介
Instagram運用で欠かせないインサイト。
リーチ・閲覧数・フォロワー数・エンゲージ率などを確認して、数字を集めて、グラフにして、報告資料をつくって、終わった頃にはもうヘトヘト......。SNS運用担当者あるあるだと思います。
今回のブログ内容は、Instagram運用における「データの取得」「分析と提案」「レポート化」の3つを「ほぼ自動」する方法についてです。
よくInstagram全自動化!という情報がありますが、何でも自動化して本当にOKなのでしょうか。
自動化してよいところと、人が考えるところを分けること。この線引きが大切なので、あわせてご紹介します。
1. Instagram運用で「自動化すること」と「人が考えること」
効率化を求めて何でもAIで自動化すると、どこか似たようなアウトプットになってしまう。そんな経験ないでしょうか。そこでざっくりと「自動化すること」「人が考えること」を分けてみます。
| 作業 | 自動化との相性 | 考え方 |
|---|---|---|
| 投稿の予約 | ◎ 自動化しやすい | 決めた内容を決めた日時に投稿する作業 |
| インサイトデータの取得 | ◎ 自動化しやすい | 同じ数字を定期的に取得する作業。手入力による転記ミスも減らしやすい |
| 報告資料のたたき台づくり | ◎ 半自動化しやすい | 決まったテンプレートに数字や文章を入れるところは自動化しやすい |
| 投稿内容を考える | △ 人が中心 | ブランドらしさや、誰に何を伝えるかの判断が必要 |
| 数字の意味を読み取る | △ 人が中心 | 数字の背景にある施策や状況を踏まえて判断する必要がある |
| フォロワーとのやり取り | △ 慎重に | アカウントの印象に直結するため、人が内容を確認したい部分 |
「同じことを繰り返す作業」はAIに任せる。「考えて判断する作業」は人がメインで考える。この線引きを先に決めておくだけでも、自動化の方向性がかなり整理しやすくなります。
2. 自動化は「小さく始めて、少しずつ広げる」
自動化というと、「APIをつないで、AIも使って、全部一気につくろう!」と思ってしまいがちです。でも、最初からすべてを自動化しようとすると、設定することも増えて、一気にハードルが上がります。おすすめは次のように段階を分けること。
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ステップ1:投稿を予約する
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ステップ2:インサイトデータの取得を自動化する
-
ステップ3:計測した数字から、報告資料をつくる
3つすべてをやる必要はありませんが、これらが自動化できればSNS運用担当者の負担は大きく減らせること間違いなしです。
3. 【ステップ1】投稿予約の自動化
最初に自動化として取り入れやすいのが、投稿予約です。あらかじめ投稿内容をまとめてつくり、投稿日時まで設定しておけば、「今日19時に投稿しなきゃ!」と仕事を中断する必要もありません。今はInstagramアプリで直接予約投稿ができるので、自動化の第一歩として一番始めやすいでしょう。
4. 【ステップ2】インサイト計測の自動化
インサイトを見ても「結局どうなったの?」が分かりにくい
Instagramのインサイトを開くと、リーチ、表示回数、保存数、プロフィールへのアクセス、フォロワー数......。たくさんの数字が表示されます。でも、SNSを運用していると、こんな悩みもありませんか?
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どの数字を見ればいいのか分からない
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数字は見られるけれど、結局よかったのか悪かったのか分からない
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インサイトを見ても、次に何を改善すればいいか分からない
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定期的に投稿の記録を残すのが大変
最後の「定期的に投稿の記録を残す」作業は、自動化しやすい部分です。人が毎回画面を開いて数字を書き写すよりも、取得できるデータを仕組みでためていく。そうすることで、手作業の時間や転記ミスを減らしやすくなります。
Instagram API → Googleスプレッドシートへ自動でためる
今回は、Instagramが提供しているAPIを使ってインサイトデータを取得し、Googleスプレッドシートに保存する仕組みをつくりました。定期的にデータを取得する処理を動かすことで、必要な数字がスプレッドシートに蓄積されていきます。イメージとしては、
Instagramに投稿
↓
APIでデータを取得
↓
Googleスプレッドシートに蓄積
という流れです。この形にしたことで、毎回Instagramを開いて数字を書き出す作業を減らしたり、自分達が知りたい項目だけを整理できたり、過去のデータをスプレッドシート上で比較できたりと、自由度の高い管理ができるようになります。
外部の分析ツールではなく、自分たちで仕組みをつくる理由
Instagramの分析や数値の計測を自動化する方法は、APIを自分たちで扱う方法だけではありません。Instagram分析用の外部ツールもたくさんあります。
設定が簡単で、グラフも自動でつくってくれるサービスもあるため、「すぐ使いたい」「開発の手間をかけたくない」場合には、外部ツールのほうが向いています。ただし、次のような点を考えて、今回は自分で仕組みをつくる方法を選びました。
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継続的な利用料金を抑えたい
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自分たちが見たい数字だけを自由に整理したい
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過去データを自分たちのスプレッドシートに残したい
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普段使っているレポート形式に合わせたい
-
ツール側の画面や集計方法にできるだけ依存したくない
自分たちでAPIを扱う方法には、最初の設定や、その後のメンテナンスが必要なので、どちらが正解というわけではありません。自社に合う自動化の方法を選ぶのがよいと思います。Instagram APIで利用できる機能や対象アカウント、取得できる指標などは変更されることがあるので実装するときは、Metaの最新の公式ドキュメントを確認してくださいね。
"何を見るか"を先に決める
そして、自動化する前にとても大切なのが、「このアカウントでは、何を見るのか?」を決めることです。数字を全部集めても、結局使わなければ意味がありません。目的に合わせて、見る数字を絞りましょう。
| 目的 | 見る数字の例 |
|---|---|
| 多くの人に届いているか知りたい | リーチ、表示回数 |
| 投稿に興味を持ってもらえているか知りたい | 保存、コメント、シェアなど |
| アカウントへの関心が高まっているか知りたい | プロフィールへのアクセス、フォロワー増減など |
見る数字を先に決めておけば、「インサイトに数字がたくさんあるけれど、結局どれを見ればいいの?」という状態も避けやすくなります。
5. 【ステップ3】数字を報告資料にする
インサイトを自動で集められるようになっても、数字がスプレッドシートに並んでいるだけでは、「じゃあ、来月どうする?」までは分かりません。そこで、次に集めたデータを分析し、報告資料にしていきます。
スプレッドシートの数字をClaudeで整理する
今回はスプレッドシートにたまったデータをもとに、AI(Claude)を使って分析のたたき台をつくっています。たとえば、
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先月と比べて何が変わったか
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どの投稿の反応がよかったか
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広告を配信した期間と、していない期間でどんな違いがあったか
-
数字からどんな課題が考えられるか
-
来月は何を試せそうか
といった内容です。
AIを使うことで、数字を一つずつ見ながら文章にまとめる時間を短縮できます。ただし、ここは完全自動にはしていません。
AIは数字の変化を整理することはできますが、「この月はキャンペーンを実施していた」「この投稿だけ撮影方法を変えた」「クライアントさまから、今回はこの商品を強く出したいという要望があった」といった背景まですべて把握していません。
そのため、AIはあくまでも補助的な役割として活用し、最終的な意味づけや提案は人が確認するという形にしています。
また、データを外部AIサービスへ入力する場合は、機密情報や個人情報が含まれていないかを徹底して確認しています。
Figma Slidesのテンプレートに流し込む
レポートは、Figma Slidesであらかじめテンプレートをつくっています。毎月ゼロからデザインするのではなく、
前月のテンプレートを複製
↓
数字やグラフを差し替える
↓
分析・提案文を反映する
という流れです。毎回同じレイアウトを使うことで、資料のデザインもそろいますし、報告時に話したい内容をメモとして入れておけば、資料作成と報告準備も一緒に進められます。
6. 自動化後、毎月やること
一度仕組みをつくると、翌月以降の作業はかなりシンプルになる予定です。主にやるのは、
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データ取得が正常に動いているか確認する
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たまった数字をもとにAIで分析のたたき台をつくる
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人が内容を確認・修正する
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Figma Slidesのテンプレートへ反映して仕上げる
という流れです。
数字を集める時間を減らして、その分「数字をどう読むか」に時間を使えるようになった点が一番大きなメリットでした。完全に人の作業がなくなったわけではなく、単純作業を減らしたことで、考える部分に時間を使いやすくなった感覚です。
7. 自動化する前に知っておきたい注意点
APIを使う場合は、開発者向けの設定や認証など、最初にいくつか準備が必要です。画面の表示や設定項目が分かりにくく、最初はつまずくところもあるかもしれません。
また、取得する指標によっては、あとから同じ条件で過去データを取り直せない場合もあります。
そのため、一度仕組みをつくったら、「ちゃんとデータが取れているか」を定期的に確認しましょう。
APIやInstagramの仕様は変わる
InstagramのAPIや取得できる指標、利用条件などは変更されることがあります。「一度つくったから永遠にそのまま使える」と考えるのではなく、エラーが起きたときや仕様変更が発表されたときに確認できる体制も必要です。
外部AIに渡すデータにも注意する
生成AIを分析に使う場合は、
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個人情報が含まれていないか
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クライアントの機密情報が含まれていないか
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社内ルールで外部AIへの入力が認められているか
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利用しているAIサービスのデータ取り扱いが、自社の条件に合っているか
も確認しておきましょう。「AIで分析できるから、とりあえず全部入れる」ではなく、入力してよいデータだけを使うことが大切です。
"アクション"の自動化は気を付けて!
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フォロー・アンフォローを大量に自動で繰り返す
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自動で大量のいいねやコメントを送る
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不特定多数へ大量にDMを送る
といった使い方は避けましょう。
Instagramの自動化には、フォローやコメント、DMなどを自動で行うツールもあります。ただし、こうした他のユーザーに働きかける自動化は、Instagramのルールやスパム対策に触れる可能性があります。
まとめ|AIで自動化するのは「考える仕事」ではなく「作業する仕事」
Instagramレポートづくりのほぼ自動化をして感じるメリットは、ラクをすることではなく(少し含みますが笑)、考える時間を増やせることです。
Instagram運用の自動化に限らず、AIを使って生産性を高めたい場合は、まず「毎月、同じことを繰り返している作業はどれだろう?」と洗い出してみる。
その中の一つだけでも自動化してみると、AIをもっと身近に感じられて楽しくなるのではないかなと思います。
AUTHOR
NAKANO BLOG
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