「AIで描いた家の画像、ホームページに載せても大丈夫?」。工務店がAIのイメージ図を取り入れるときの、使い分けと気をつけたいこと
Web集客担当の梅原です。
リセラでは、工務店さんの見学会や相談会といった集客イベントの企画や、告知に使う素材づくりをお手伝いしています。
その中で先日、ある工務店で広報を担当されている方から、こんなご相談をいただきました。
「AIで、まだ建てていない家の画像が作れるって聞いたんですけど、ホームページに載せても大丈夫なものなんですかね?」
AIの画像を、家づくりの発信に取り入れてみたい。
最近、こうしたご相談が本当に増えてきました。
確かに、AIを活用すると、費用を抑えられますし、何より早いんですよね。
リセラでも、工務店さんが大切にしている家づくりのコンセプトに沿って、AIでイメージ図をつくるお手伝いをすることがあります。
今日は、実際にお手伝いしている立場から、AIの画像を家づくりの発信に取り入れるときの使い分けと、気をつけておきたいことを書いてみます。
コストを抑えて、家のコンセプトを伝えやすくなりました
これまで、まだ建っていない家を絵にしようと思うと、パースを専門に描く会社さんに依頼するか、CADや3Dのレンダリングソフトで時間をかけてつくる必要がありました。
1枚つくるのにも、それなりの費用と日数がかかります。
それが今は、言葉で伝えるだけで、外観や室内のイメージを何パターンもつくれるようになりました。
外壁の色を変えたらどう見えるか。光の入り方を変えたらどんな雰囲気になるか。
その場で何枚も見比べられるんです。
工務店さんには、それぞれ大切にしている家づくりの考え方があります。
木の質感を生かした家、光と風を取り込む家、家族の距離が近い家。
そうしたコンセプトを、言葉だけでなく、ひと目で伝わるイメージとして形にしやすくなった。
ここが、いちばん大きな変化だと感じています。
私も、実際につくってみました
ChatGPTの画像をつくる力は、ここ1年で、ものすごく上がりましたよね。
出始めのころは、いかにもAIらしい画像が多かったのですが、最近はここまでの品質でつくれるのかと驚かされます。
私も、いくつかつくってみました。

富士山と駿河湾を望む、高台の家(AIで作成したイメージです)

紅葉の木を囲む、中庭のある平屋(AIで作成したイメージです)

薪ストーブのある、土間と吹き抜けのリビング(AIで作成したイメージです)

延床27坪ほどの、普段の暮らしに寄り添う明るいLDK。対面キッチンからダイニング、リビング、庭のウッドデッキまで、ひと続きに見渡せます(AIで作成したイメージです)

ナチュラルトーンの、明るい吹き抜けリビング。ソファの上で気持ちよさそうに眠るトイプードルが、いいアクセントになってくれています(AIで作成したイメージです)
このあと書く「使い分け」や「気をつけたいこと」は、こうして実際につくってみて感じたことでもあります。
AIのイメージ図が活躍する場面
お手伝いをしていて、AIのイメージ図が特に力を発揮すると感じるのは、こんな場面です。
| 場面 | 役に立つ理由 |
|---|---|
| 家づくりのコンセプトを伝える | 工務店さんが大切にしている考え方を、ひと目で伝わる絵にできる |
| 見学会・相談会の告知 | イベントのテーマに合ったイメージを、短い期間で用意できる |
| 打ち合わせでのイメージ共有 | 「こんな雰囲気ですか?」とその場で見せて、好みのテイストをつかみやすい |
| 外壁や屋根の色・素材の比較 | 同じ家で色だけ変えた画像を並べると、言葉よりずっと伝わる |
どれも、「この家が建ちます」と約束するものではなく、考え方や雰囲気を伝えるための使い方です。
お客様の「そうそう、こういう雰囲気が好きなんです」を引き出すきっかけとして、とても頼りになると感じています。
やること:自社の家づくりのコンセプトを、言葉で3つほど書き出してみると、AIでイメージをつくるときの土台になってくれます。
いちばん効率的なのは、施工事例の写真に家具を置くこと
お手伝いをしていて、AIがいちばん工務店さんのWeb運用を助けてくれると感じているのが、じつはこの使い方です。
施工事例の写真は、引き渡し前の、家具のない空の状態で撮ることも多いですよね。
もちろん、家具を置いて撮影するのが、本物の質感を伝えるにはいちばんだと思います。
ただ、そのたびに家具や小物を運び込むのは大変ですし、毎回同じ家具だと見る方にも分かってしまうので、ある程度は買い替えも必要になります。
そこでAIです。
カメラマンが撮影した実際の写真に、ソファやダイニングテーブル、家電、観葉植物などを配置する。
人の手で合成しようとすると相当な時間がかかる作業も、合成用の素材を用意しなくても、短い時間でつくれてしまいます。
空の部屋だと伝わりにくい、暮らしたときの広さの感覚や、家具が置かれたときの温かみ。
それを、施工事例の中で感じてもらいやすくなるんですよね。
家そのものは実際の写真なので、建物の魅力もそのまま伝わるのではないかと思います。
外構も同じです。
引き渡し直後でまだ植栽が育っていない庭に、季節の植栽やガーデンファニチャーを置いて、住み始めてからの雰囲気を見せることができます。
ただ、ここでもひとつ気をつけたいことがあります。
家具や植栽は、家の価格に含まれているものではありませんよね。
なので、「家具・植栽はAIで配置したイメージです」と、写真の近くに書き添えておくと、より安心かと思います。
あわせて、AIで家具を置いたときに、窓の形や床の色、照明など、建物そのものが変わってしまっていないかも、あわせて確かめておくと安心です。
建物は本物のまま、置いたものだけがイメージ。そう分かる形にしておけば、見る方にも誤解なく、暮らしのイメージが伝わるのではないかと思います。
やること:家具のない状態で撮った施工事例の写真を1枚選んで、AIで家具を置いたらどう見えるか試してみると、使いどころがつかみやすいと思います。
実際の施工事例とは、使い分けておきたい
便利な一方で、どこにでも同じように使えるかというと、少し分けて考えたほうがいいと思っています。
| AIのイメージ図が向いている場面 | 実際の写真を使いたい場面 |
|---|---|
| コンセプトや考え方の紹介 | 施工事例のページ |
| イベントの告知(イメージと明記して) | 価格や仕様と並べて見せる場面 |
| 打ち合わせでのイメージのすり合わせ | モデルハウスや完成見学会の案内 |
| 色や素材の比べっこ | お客様の声と一緒に見せる場面 |
前の章の「実際の写真に家具を置く」使い方は、建物が本物なので、表記を添えれば施工事例でも使えます。
ここで分けておきたいのは、建物ごとAIでつくったイメージ図のほうです。
左側は、「これはイメージです」と分かったうえで見てもらう場面。
右側は、見た人が「この会社が実際に建てた家」「この内容で家が建つ」と受け取りやすい場面です。
分ける目安としては、見た人が実際の家だと受け取るかどうか、なのかなと考えています。
やること:ホームページやSNSで使っている画像の中で、AIでつくったものがどこに置かれているか、一度確かめてみると安心かもしれません。
AIの画像を使うときに、気をつけておきたいこと
1. その形で、実際に建てられるか
AIは、とても魅力的な家を描いてくれます。
ただ、構造や法律の決まり、予算、土地の条件までは考えてくれません。
大きく張り出した屋根や、柱のない広い窓など、絵としては素敵でも、そのままでは建てられない形が混ざることがあります。
ここは、家づくりのプロである工務店さんが見れば、すぐにお気づきになるところだと思います。
お手伝いするときも、出てきた画像は工務店さんに見ていただき、「この形なら実際に建てられる」という範囲のものだけを使うようにしています。
2. 実際の家と誤解されないように書き添える
お手伝いするなかで、私がいちばん気にかけているのが、ここです。
AIでつくった画像が、実際に建てた家の写真と並んでいると、見た方には区別がつきません。
実際よりも良く見せる表示は、景品表示法の「優良誤認」にあたるおそれがあります。
わざとではなくても、見た人が誤解すれば問題になりうる、というのがこの決まりの考え方です。
建売住宅のように不動産として売る家の広告には、業界のルールもあります。たとえば、別の建物の写真を使うときは、そのことをはっきり書く、といった決まりです。
なので、AIの画像を使うときは、「イメージ」「AIで作成した画像です」と、ひと目で分かるように書き添えておくと安心かと思います。
はっきり書いてあれば、見た方も安心して、わくわくしながら家づくりを考え始められるのではないかと思います。
3. 細かいところまで、目を通してから使う
最近のAIの画像は、本当にきれいです。
それでも、よく見ると、窓枠の線がわずかにゆがんでいたり、階段の段数が合っていなかったりすることがあります。
家づくりを真剣に考えている方ほど、画像をじっくり見てくださいます。
お手伝いするときは、使う前に細部まで目を通して、気になるところはつくり直すようにしています。
このひと手間で、受け取られ方も変わってくるように感じています。
4. 期待をふくらませすぎない一言を添える
AIの画像は、光の入り方も、家具の置き方も、いちばん良い状態で描かれます。
打ち合わせで見せるときに、「雰囲気をつかむためのイメージです。実際の仕上がりは、素材や光の入り方で変わります」と一言添えていただくと、お客様にも安心していただけるのではないかと思います。
やること:AIの画像を使うときに添える一言(「イメージです」「AIで作成」など)を、社内で決めておくと、迷わずに済みます。
建ててきた家の写真は、変わらず大切な財産です
AIのイメージ図が手軽になるほど、あらためて価値を感じるものがあります。
それが、工務店さんが実際に建ててきた家の写真です。
完成した家に差し込む光、木の質感、住んでいるご家族の暮らしぶり。
これは、その工務店さんが一棟ずつ積み重ねてきたものだからこそ伝わるものなんですよね。
AIのイメージ図と実際の写真には、それぞれ得意なことがあるように感じています。
- AIのイメージ図は、家づくりの考え方や、これからの家を一緒に思い描くための道具
- 実際の写真は、これまでに建ててきた家を伝える実績
コンセプトやイベントの告知ではAIのイメージ図で想いを伝え、施工事例では実際の写真で、積み重ねてきたものを伝える。
そんなふうに組み合わせられると、AIは家づくりの発信を支える、心強い道具になってくれるのではないかと思います。
写真ひとつで印象がどう変わるかは、撮影の記事でも書いています。宿の撮影の話ですが、考え方は家づくりの写真にも通じます。
やること:施工事例のページに、実際に建てた家の写真がきちんと並んでいるか、一度見直してみるのもおすすめです。
最後に
AIで家のイメージがつくれるようになって、家づくりのコンセプトを伝える方法は、ぐっと広がりました。
どこで使うかをあらかじめ決めておくと、迷いにくくなるのではないかと思います。
コンセプトやイベントではイメージを伝える道具として、施工事例は実際の写真で。
そして、AIの画像には「イメージ」と書き添えておく。
そうしておくことで、見てくださる方も、安心して御社での家づくりを検討できるのだと思います。
「AIの画像を取り入れてみたいけど、どこまで使っていいのか分からない」
「見学会の告知に使うイメージを、コンセプトに合わせてつくりたい」
そんな段階のご相談で、まったく問題ありません。
コンセプトの整理から、AIのイメージ図づくり、施工事例の撮影まで、一緒に考えさせてください。
撮影については、撮影のページにまとめています。
Instagramでの見せ方は、工務店のInstagramの記事もあわせて読んでみてください。
長くなりましたが、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
参照した資料
※本記事の内容は公開時点のものです。法律や業界ルールの具体的な判断は、専門家にご確認ください。
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