工務店のLP、「離脱させない」が正解とは限りません。家づくりの温度で変わる、LPの出口と長さ
こんにちは。Web集客担当の梅原です。
リセラでは、工務店さんや住宅会社さんのランディングページ(LP)を、これまでたくさんつくってきました。
見学会やイベントの告知、プレゼントのキャンペーン、建売住宅の販売、新しいモデルハウスのオープンなど、目的も形もさまざまです。
LPには、よく言われる「定石」があります。
そのひとつが、「LPから離脱させない」こと。
でも、工務店さんのLPをたくさんつくってきて、私はひそかに、これは必ずしも正解ではないと思っています。
今回は、Web屋の目線から、工務店さんのLPの「出口」と「長さ」について、これまでの経験から感じていることをブログ記事にしてみました。
LPの定石「離脱させない」は、工務店にも正解?
一般的に、LPは「回遊させない」ページだと言われます。
メニューやほかのページへのリンクを置かず、読み進めた先の申し込みボタンだけに視線を集める。
出口をひとつに絞ることで、迷わせずに申し込みまで進んでもらう、という考え方です。
この考え方は、たしかに多くの場面で効果があります。
ただ、それが一番効くのは、気軽に申し込める、シンプルな商品やサービスです。
海外のコンバージョン改善の専門メディアCXLのまとめでも、短いLPが成果を出しやすいのは、シンプルで、申し込みのハードルが低いものだとされています。
一方で、高額で、じっくり検討される商品では、詳しく知りたい人が掘り下げられるようにしたほうが、成果につながるという調査が紹介されていました。
家は、人生でいちばん高額で、いちばん長く検討する買い物のひとつです。
施工例をもっと見たい。どんな会社なのか知りたい。どんな人が建ててくれるのか確かめたい。
そう思って、LPの外に確かめに行くのは、検討している方にとって、とても自然なことなんですよね。
予約フォームへの直行は、「もう知っている人」のためのもの
ページを移らせずに、LPの中の予約フォームから、そのまま来店予約をしてもらう。
これもよく見かける形ですが、正直なところ、これが効くのは、すでにその工務店さんのことを知っている方だと感じています。
本当に建てたくて、検討に入っているお客様は、プレゼントがなくても来店してくださいます。
施工例も、会社のことも、自分でしっかり見たうえで、来店を決めているからです。
一方で、はじめてその工務店さんを知った新規の方に、いきなり「来店予約」はハードルが高すぎます。
まだ、どんな会社かも、自分に合うかどうかも分からない段階だからです。
それでも、ゴールは来店。そこは変わりません
ただ、ここでひとつ大事なことがあります。
工務店さんにとって、LPは予算をかけて展開するものです。
ご契約につなげるためのプロジェクトなので、やっぱり来店がほしい。
これは、まったくそのとおりだと思います。
なので、「離脱させない」の反対は、「どこへでも行かせる」ではありません。
ゴールは来店のまま。
そのうえで、まだ来店まで決めきれない方が、確かめに行って、ちゃんと戻ってこられる。
そして、来店の手前に、もうひとつだけ小さな一歩を用意しておく。
これが、工務店さんのLPで、私がいちばん大事にしている考え方です。
出口は「主役ひとつ」と「受け皿ひとつ」
では、来店の手前の一歩として、資料請求、カタログ請求、LINE、Instagram。
全部並べておけばいいのかというと、それもおすすめしていません。
選択肢が増えすぎると、人は迷ってしまいます。
どれも少しずつ押されるけれど、どれもその先につながらない。
そうなってしまうことが、意外と多いんです。
おすすめしているのは、こんな形です。
- 主役の出口はひとつ:来店予約。いちばん目立つ場所に、いちばん分かりやすく
- 受け皿もひとつ:まだ来店は早い方のための、資料請求やカタログ請求、LINEなどから、どれかひとつ
- 確かめるためのリンク:施工例や会社のこと、家づくりの流れなど、確かめたい方が見に行けるように。そして、見たあとにLPへ戻ってこられるように
受け皿をどれにするかは、そのあとの追いかけ方で決めるのがおすすめです。
カタログを送ったあとに、きちんとご連絡できる体制があるならカタログ請求。
LINEでの発信を続けられるならLINE。
受け皿は、つながったあとに育てられてこそ、意味があります。
あわせて、来店予約そのもののハードルを下げる工夫も大切です。
見学だけでも大丈夫なこと、所要時間の目安、お子さま連れでも安心なこと、無理な営業はしないこと。
こうした一言が、来店への一歩を、ぐっと軽くしてくれます。
LPの長さ・情報量は、どれくらいがいい?
「LPは、どのくらいの長さがいいんですか?」も、よくいただくご質問です。
答えは、そのLPで何をしてほしいかと、来てほしい方の家づくりの温度によって変わります。
- プレゼント企画のLP:短く、ひと目で分かるように。何をすればもらえるのか、いつまでなのかが、すぐ伝わることが一番です
- 正統派のLP:長くても、ちゃんと読まれます。家づくりは、知りたいことがたくさんあるからです
- イベントのLP:日時、場所、見どころを先に。そのあとに、会社のことや施工例を続けます
大事なのは、長い・短いより、「全部を読ませようとしない」ことだと思っています。
パッと見て分かる人には、すぐ分かるように。
もっと知りたい人は、深く掘り下げられるように。
ひとつのLPの中に、読む深さを選べる作りにしておくと、温度の違うお客様のどちらにも届きやすくなります。
大手ハウスメーカーでも、狙っているところは違う
大手のハウスメーカーのLPを見ていても、価格帯によって、狙っているところはまったく違います。
- ハイコストのブランド:世界観や、暮らしの体験そのものを伝える
- 中堅どころ:性能や、提案の力を伝える
- ローコストのブランド:価格の分かりやすさと、来場のきっかけをつくる
大手のキャンペーンを参考にするのは良いことですが、そのまま真似をしても、うまくいかないことのほうが多いです。
まず、自分たちはどこに近いのか。
そこが決まると、LPで何を伝えるべきか、どんな出口にするべきかが、自然と決まってきます。
何を集めたいかで、LPを選ぶ
これまでつくってきた工務店さんのLPは、目的によって大きく3つに分かれます。
とにかく分母を増やしたいなら、プレゼント系
来場や資料請求で、クオカードやAmazonギフトカードなどをプレゼントするLPです。
反響の数だけで見ると、やっぱり一番強いのはこのタイプ。
ただ、プレゼントが目当ての方も一定数いらっしゃるので、どうしても検討度合いは下がりがちです。
ここは、担当の方といつも一緒に頭を悩ませるところでもあります。
ご契約につながりやすい方を集めたいなら、正統派のLP
家づくりの考え方、性能、施工例、価格の目安、建てるまでの流れ。
工務店さんのことを、まっすぐ丁寧に伝えるLPは、数は控えめでも、ご契約につながる割合が高くなりやすいと感じています。
将来のお客様と出会いたいなら、ふだんの「着地」のLP
キャンペーンのために特別につくるのではない、検索の意図に合わせた着地のためのページです。
家づくりを考えはじめたばかりの方はデザインから入ることが多いので、施工例やギャラリー。
少し詳しくなってきた方には、性能や保証のページ。
すぐに建てる予定はなくても、いつか思い出してもらえる。そんな接点は、こうしたページから生まれます。
Instagramから来る方の受け止め方は、工務店のInstagramの記事にも書いています。
同じLPでも、地域が違えば結果が違う
実際に、グループ系列の工務店さんで、まったく同じLPを展開したことがあります。
すごく反響が生まれた会社さんと、そうではなかった会社さん。
その差は、とても大きいものでした。
地域、お客様の年齢や家族構成、その土地での工務店さんの知られ方。
こうしたものとLPの中身がかみ合ったときに、はじめてLPは成果を出しやすくなります。
LPには寿命がある。そして、LPだけの数字で判断しない
同じLPを出し続けて、ずっと同じ反響を出し続けるのは、なかなか難しいと思います。
見る方が慣れてしまう。季節が変わる。地域で話題になることも変わる。
だからこそ、そのときどきに、いくつかのLPを仕掛けていくことも大切です。
そして、もうひとつ。
LPの成果は、LPの中だけの数字で判断しないことをおすすめしています。
LPから施工例を見に行った方が、数週間後に、ホームページから来場予約をしてくださる。
LPだけで見ると「離脱」でも、会社全体で見ると、来店につながっている。
家づくりでは、こういうことがよくあります。
LPのコンバージョン率だけでなく、サイト全体での来場予約や、少し先のご来店まで含めて見ていく。
そうすると、どのLPが本当に効いているのかが、見えてきます。
コンバージョン率の見方は、コンバージョン率の記事にも書いています。
最後に
注文住宅を建てる方は、年々少なくなってきています。
国土交通省の建築着工統計によると、2025年の持家の着工戸数は約20万1千戸で、4年続けての減少でした。
だからこそ、ゴールの来店はぶらさずに、来てほしいお客様との接点を、少しでも多く。
離脱させないことより、確かめに行って、ちゃんと戻ってこられること。
そして、家づくりの温度に合わせた出口と長さを考えること。
工務店さんのLPでは、ここがとても大事だと感じています。
「今のLP、出口が多すぎるかも」「反響が落ちてきた」といったご相談も、気軽にお声がけください。
長くなりましたが、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
参照した資料
※本記事の内容は公開時点のものです。
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UMEHARA BLOG