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Movable Typeをおすすめする理由。WordPressと、どちらが良い悪いではなく

こんにちは。Web集客担当の梅原です。

11月に入って、そろそろ年末の足音が聞こえてきました。

この時期になると、来年に向けてホームページのリニューアルを考えはじめる会社さんも増えてきます。

リニューアルのご相談で、よく聞かれることのひとつがこれです。

「更新の仕組みは、WordPressにしたほうがいいんですか?」

リセラでは、WordPressとMovable Typeの両方で制作しています。

そのうえで、サイトによってはMovable Typeをおすすめすることも多いです。

ということで今回は、私がMovable Typeをおすすめする理由を書いてみたいと思います。

先にお伝えしておくと、どちらが良い、悪いという話ではありません。

サイトの目的によって、合うほうを選べばいいと思っています。

Movable Typeとの付き合いは、バージョン3のころから

Movable Type(ムーバブル・タイプ)は、日本のシックス・アパートという会社が開発・提供している、ホームページの更新の仕組み(CMS)です。

私がはじめて触れたのは、バージョン3のころでした。

もうずいぶん長い付き合いになります。

当時の私は、未経験からWeb制作を始めたばかりでした。

そんな自分でも、Movable Typeを使えば、自分でシステムを組み立てられる。

やりたかったことが、できるようになる。

その喜びは、今でもすごく記憶に残っています。

今でいえば、AIを使い始めたときの感覚に、少し似ているかもしれません。

もともと制作からスタートした私は、今では自分で手を動かして作る機会は少なくなりましたが、やっぱり制作が好きなんですよね。

リセラは、シックス・アパートのパートナー制度「ProNet」にも加盟しています。

Movable Typeをおすすめする理由

1. テンプレートの自由度が高い

Movable Typeは、ページの見た目を決めるテンプレートを、とても自由に作れます。

決まったテーマに合わせて作るのではなく、デザインに合わせてテンプレートを組めるので、オリジナルのデザインをそのまま形にしやすいんです。

しかも、更新するときは、決まった入力欄に文章や写真を入れるだけ。

誰が更新しても、デザインが崩れにくいのも、私が気に入っているところです。

テンプレートは、HTMLの中に「ここに記事のタイトル」「ここに最新のお知らせを5件」といった印(テンプレートタグ)を書き込んでいく作り方です。

HTMLが分かれば、決まった枠にとらわれずに、ページのすみずみまで思いどおりに組み立てられます。

2. 複数のサイトを、ひとつの管理画面で扱える

Movable Typeは、ひとつの管理画面の中で、いくつものサイトやブログを作って管理できます。

たとえば、会社のページ、制作実績、お知らせ、コラム、スタッフのブログといったものを、ひとつの仕組みの中でまとめて運用できます。

会社のサイトと、採用サイトや特設サイトをまとめて管理したい、というときにも向いています。

ヘッダーやフッターのような共通の部品を、サイトをまたいで使い回せるのも便利なところです。

ブログで書いた新しい記事を、会社のトップページの新着に自動で並べる、といったこともできます。

サイトが分かれていても、つながりを持たせたまま運用できるんですよね。

1台のタブレットから、色やデザインの違う何枚ものWebページのカードへ光の線がつながっているところ(AIで作成したイメージ)

3. ページを書き出す仕組みなので、表示が安定しやすい

Movable Typeは、記事を公開したときに、あらかじめページ(HTMLファイル)を書き出しておく仕組みです。

見に来た方には、できあがったページをそのままお見せするので、表示が速く、アクセスが集中してもサーバーへの負荷が少なくて済みます。

静的・動的の違いについては、リニューアルとSEOの記事でも書いています。

もうひとつ、地味ですがありがたいのが、データベースのメンテナンスをしている間も、サイトは表示され続けることです。

ページがすでに書き出されているので、裏側で作業をしていても、見に来た方には影響が出にくいんですよね。

4. バージョン7から、作れるものが大きく広がった

Movable Typeは、バージョン7で大きく変わりました。

「コンテンツタイプ」という仕組みが加わって、ニュース、イベント、商品、施工例など、内容に合わせた入力画面を自由に設計できるようになりました。

たとえば施工例なら、「エリア」「間取り」「広さ」「写真」といった入力欄を用意しておけば、入力するだけで、エリア別や間取り別の一覧ページまで自動で作ることもできます。

ブロック単位で記事を組み立てられる「ブロックエディタ」も加わっています。

従来の「ブログの記事を書く」という作り方から、サイトの中身に合わせて仕組みを組み立てられるようになって、カスタマイズの幅がぐっと広がりました。

5. 更新の仕組みにとどまらない、拡張性の高さ

Movable Typeのプラグインの数は、WordPressに比べると圧倒的に少ないです。

そう聞くと、「できることが少ないのかな」と思われるかもしれません。

でも実は、拡張性はとても高いんです。

テンプレートにPHPを組み合わせれば、表示する内容を条件によって切り替えるなど、細かなカスタマイズができます。

ほかにも、こんな使い方ができます。

  • Google Apps Scriptと組み合わせて、スプレッドシートの情報をサイトに反映する
  • PHPで作ったお問い合わせや予約のフォームと連携させる
  • Data APIを使って、AIで作成した記事の下書きを自動で登録する

Data APIは、外のプログラムから記事のデータを取り出したり、更新したりできる仕組みです。

これを使えば、Movable Typeで記事を管理して、表示はアプリや別の仕組みで行う、いわゆるヘッドレスCMSのような使い方もできます。

シックス・アパートも、バージョン7の発表のときに、ヘッドレスCMSとしても使えると紹介していました。

プラグインを足していくのではなく、必要な仕組みを組み合わせて作っていく。

ただの更新システムではなく、いろいろな仕組みの土台になれる、汎用性の高いシステムだと思っています。

6. SEOのメンテナンスや、データからの改善がしやすい

これは、運用をお手伝いしている立場から、いちばん実感しているところです。

SEOのメンテナンスをするにも、アクセスデータから導き出した施策を入れるにも、Movable Typeはとても作業がしやすいんです。

たとえば、ページのタイトルや説明文の付け方、パンくずリスト、検索エンジンに向けた構造化データ。

こうしたものはテンプレートで管理しているので、テンプレートを1か所直して再構築すれば、すべてのページにまとめて反映できます。

記事ごとに説明文を変えたいときも、入力欄を用意しておけば、更新する方が書き分けられます。

アクセスデータから「このページは、お問い合わせにつながりやすい」と分かったときも同じです。

関連する記事の下に、そのページへの入口をまとめて足す。

カテゴリーごとに、案内するページを変える。

そうした改善を、1ページずつ手で直すのではなく、テンプレートで一気に入れられます。

データを見て、仮説を立てて、手を入れて、また確かめる。

このくり返しを速く回せるのは、運用していくうえで大きな強みです。

アクセス解析で毎月見ているところは、アクセス解析の記事にまとめています。

7. 攻撃の的になりにくい

セキュリティの面でも、Movable Typeは安心しやすい仕組みだと考えています。

利用者が多い仕組みほど、攻撃する側からも狙われやすくなります。

WordPressは世界中でとても多く使われている分、攻撃の的にもなりやすいと言われています。

WordPressのセキュリティを専門に扱うPatchstack社の報告では、2025年にWordPressまわりで新しく見つかった脆弱性は11,334件。そのうち91%は、あとから追加する機能(プラグイン)で見つかったもので、WordPress本体で見つかったものは6件でした。

一方で、Movable Typeは、書き出したページ(HTMLファイル)を公開する形なので、外から攻撃される入口を少なくしやすい仕組みです。

見に来た方がページを開くたびにプログラムが動くわけではないので、管理画面を外から入りにくい場所に置いておけば、公開しているページそのものは、ただのファイルとして表示されるだけになります。

そのぶん、WordPressに比べて、攻撃の的になりにくいと考えています。

もちろん、WordPressでも、プラグインを必要なものにしぼって、更新をきちんと続けていけば、安心して運用できます。

リセラでも、WordPressのサイトはそうやってお守りしています。

どちらの仕組みでも、「入れたら終わり」ではなく、日々の保守が大切なのは同じです。

ガラス扉に鍵がかかった木製の書棚に、製本されたページが整然と並んでいるところ(AIで作成したイメージ)

8. 行政や上場企業にも、選ばれている

シックス・アパートの調査(2026年7月時点のライセンス登録情報)によると、Movable Typeは次のようなところに選ばれてきたそうです。

  • 日経平均株価の構成銘柄(225社)の61.3%
  • 東証プライム上場企業の42.0%
  • 大規模自治体(都道府県・政令指定都市・特別区・中核市の152団体)の44.1%
  • 国立大学の83.5%

また、商用のパッケージ型CMSとしては、国内導入シェア(数量ベース)で11年連続1位とされています(富士キメラ総研の調査より)。

情報を正しく、安全に出し続けることが求められる組織に選ばれている、というのは、私にとっても大きな安心材料です。

9. 会社の規模に合わせたプランがそろっている

Movable Typeは、提供の形がいくつも用意されています。

  • ソフトウェア版:ライセンスを購入して、自社のサーバーに入れて使う形
  • クラウド版:クラウドに入った最新版を、そのまま使える形。更新作業やセキュリティ対策は提供元が担当
  • Movable Type Premium:大きな組織のサイト運用向けの上位版
  • MovableType.net:サーバーを用意しなくても使える、手軽なサービス

小さな会社のサイトから、大きな組織のサイトまで、規模に合わせて選べるのも、おすすめしやすい理由です。

10. 有料だからこそ、安心できる

Movable Typeは、有料のソフトウェアです。

これは一見デメリットに見えますが、私はむしろメリットだと思っています。

ソフトウェア版は、年額のメンテナンス契約を結んでいれば、最新版を受け取ることができ、公式のテクニカルサポートも受けられます。

2025年10月にはバージョン9も登場していて、開発がしっかり続いています。

開発元が日本の会社で、困ったときに日本語で相談できるのも、心強いところです。

もちろん、不便なところもあります

おすすめばかりではなく、不便なところも正直にお伝えしておきます。

再構築が必要

Movable Typeは、ページを書き出す仕組みなので、テンプレートを変えたときなどには「再構築」という、ページを書き出し直す作業が必要になります。

WordPressのように、変えたらすぐに全部のページに反映される、というわけではありません。

記事が多くなると、再構築に時間がかかる

記事やページの数が多くなると、再構築にかかる時間も長くなります。

サーバーの性能にも左右されるので、大きなサイトでは、サーバー選びや、書き出し方の設計も大切になってきます。

費用がかかる

先ほど書いたように、ライセンスや年額のメンテナンスの費用がかかります。

安心と引き換えの費用ではありますが、まずは費用をかけずに小さく始めたい、という場合には、ほかの選択肢のほうが合うこともあります。

WordPressとMovable Type、どちらが良い悪いではなく

WordPressは、世界中で使われていて、使える機能(プラグイン)もデザインのテーマもとても豊富です。

扱える制作会社やエンジニアも多く、手軽に始められるのは大きな魅力です。

一方で、Movable Typeは、オリジナルのデザインをしっかり形にしたい、複数のサイトをまとめて管理したい、表示の安定や長く安心して使えることを大事にしたい、というサイトに向いていると思っています。

公開したあとも、データを見ながら改善を続けていきたいサイトにも、相性がいいです。

どちらが良い、悪いではなく、サイトの目的や、運用する体制、ご予算によって、合うほうを選べばいい。

リセラでは、どちらにも対応できるので、お話を伺ったうえで、合うほうをご提案しています。

最後に

Movable Typeとは、バージョン3のころからの長い付き合いになりました。

そのあいだに、作れるものも、使い方の幅も、ずいぶん広がったと感じています。

「今のサイトの更新の仕組み、このままでいいのかな」

「Movable Typeって、自社のサイトにも合うのかな」

そんなところからでも、気軽にお声がけください。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

参照した資料

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